禁酒の日
世界の記念日禁酒の日とは
毎年1月16日は「禁酒の日」です。1920年のこの日、アメリカで「禁酒法」が施行されたことに由来しています。アルコール飲料の製造・販売・輸送を禁止したこの法律は、約13年間続きましたが、結果的には密造酒の横行やマフィアの台頭を招き、1933年に廃止されました。歴史的な教訓とともに、お酒との付き合い方を見つめ直す日です。
アメリカ禁酒法の歴史
禁酒法は、19世紀から続いた禁酒運動の結果として成立しました。アルコールが家庭崩壊や犯罪、貧困の原因であるとして、宗教団体や女性団体を中心に禁酒を求める声が高まっていったのです。
禁酒法の成立
1919年、アメリカ合衆国憲法修正第18条が批准され、翌1920年1月16日から禁酒法が施行されました。「高貴な実験」とも呼ばれたこの法律は、国家規模でアルコールを禁じるという前代未聞の試みでした。
予想外の結果
しかし、人々の飲酒欲求を法律で抑えることはできませんでした。違法な酒場「スピークイージー」が各地に出現し、密造酒が流通。アル・カポネに代表されるギャングたちが酒の密売で巨万の富を得て、治安はかえって悪化しました。
禁酒法がもたらしたもの
- 密造酒による健康被害(粗悪なアルコールで死亡者も)
- 組織犯罪の拡大とマフィアの勢力増大
- 政府の税収減少と取り締まり費用の増大
- 法律を守らない風潮の蔓延
- カクテル文化の発展(強い酒の味をごまかすため)
禁酒法の廃止
世界恐慌の影響もあり、酒税収入の回復を求める声が高まりました。1933年、憲法修正第21条により禁酒法は廃止され、アメリカ史上唯一、憲法修正条項が別の修正条項によって取り消されるという結果となりました。
現代における飲酒を考える
禁酒法の失敗は、法律による強制だけでは人の行動を変えられないことを示しています。現代では、適度な飲酒と健康の関係について科学的な研究が進み、個人の判断と自制が重視されるようになりました。
適度な飲酒とは
厚生労働省は「節度ある適度な飲酒」として、1日平均純アルコール約20g程度を目安として示しています。これはビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2杯程度に相当します。
禁酒の日に考えたいこと
- 自分の飲酒習慣を客観的に振り返ってみる
- 休肝日を設けるきっかけにする
- お酒なしでも楽しめる過ごし方を見つける
- 周囲の人への飲酒の強要について考える
お酒との健全な関係
禁酒の日は、お酒を完全にやめることを勧める日ではありません。むしろ、歴史の教訓から学び、お酒と上手に付き合う方法を考える日といえます。楽しく適度に、自分と周囲の人を大切にした飲み方を心がけたいものです。